歯の豆知識
2024.04.08
歯周病と糖尿病の関係
『歯周病と糖尿病の関係』
こんにちは。歯科衛生士のFです。
今回は歯周病と糖尿病についてのお話です。
近年、多くの研究者が、歯周病が全身に及ぼす影響に注目し始めました。
まずは歯周病と糖尿病について簡単に見ていきましょう。
歯周病とは‥
世界で最もかかる人が多い病気と言われ、日本でも成人の約8割が歯周病にかかっていると言われています。歯周病の原因は口の中の汚れです。歯磨きで落ちなかった食べかすなどに口内の細菌が取りつき、増殖して歯肉など歯の周辺組織に侵入。初期には自覚症状がないため気づきにくいですが、悪化すると骨を溶かし始め最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
糖尿病とは‥
本来細胞や筋肉のエネルギーとして利用される糖がうまく使われずに余ってしまい、血液中の濃度(血糖値)が高くなる病気です。血糖コントロールの高い状態が続くと糖は有害な物質に変化し、血管を傷つけて詰まりやすくなります。
歯周病菌が糖尿病の原因に?
歯周病の原因になる菌(歯周病菌)は歯茎の血管に侵入し、全身に回ると言われています。菌はすぐに死滅しますが、死骸に「内毒素」というものが残ります。この内毒素から体を守るために、体が「TNF-α」という物質を作り出すのですが、それがインスリンの働きを邪魔してしまいます。これにより血糖値が上がってしまうのです。
中でも糖尿病は、歯周病と密接な関係が確認され、ある研究機関の報告では、歯周病菌の細菌数を減らす治療をしたところ、それまで良くならなかったヘモグロビンA1cが劇的に改善した人もいたほどだったのです。
また、歯周病菌が血管内に入ると、血栓が出来やすくなり、心臓病や脳梗塞のリスクを高めるという研究報告も相次いでいます。
さらに、歯周病が悪化すれば、間接的に失明、手足の切断、突然死の引き金になるかもしれないとも言われています。
このように、歯周病は糖尿病をはじめとする全身疾患との関連が示唆されています。歯周病をただのお口の中の病気だと思いこむのはとても危険です。もう何年も歯科に通っていない…ということはありませんか?しばらく通っていないとなかなか行きづらいものですが、せひ気軽な気持ちであま歯科にご受診いただけたらと思います。
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