あま歯科クリニック

あま歯科クリニック

☎︎0852-66-7278

受付時間:9:00-18:00(最終受付:17:30)

休診日:木曜、日曜、祝日

〒699-0406島根県松江市宍道町佐々布211-8

子どもの歯の治療

子供の歯の治療について

子供の歯の治療について

大人の方でも何年もむし歯を治療せずに放置し、ボロボロになって手遅れの状態で来院される方がいます。

そのような方に「なぜここまで放置してしまったのか?」「歯科医院に行く勇気をなぜ持てなかったのか?」と聞くと大半の方がこう答えます。

「子どもの頃、むし歯の治療をしてもらった時に無理矢理押さえつけられて…それがトラウマなんです…」

小さい頃の苦い思い出は大人になっても消えることはありません。

このような歯科医院に対するトラウマを一度持ったら、それを拭い去ることはホント難しいです。

我々歯科医師は「歯の治療」はできますが、「心の治療」ができるわけではありません。

子どもにとって初めての歯医者はとても怖い存在、怖い場所だからこそ、最初から治療をすることはありません。

まず行うべきことは歯科医院になれることです。

むし歯の治療は子どもにとって一つずつステップを踏んだ「最後のステージ」にあたります。

そのステージまでたどり着くにはいくつものハードルがあります。

そのハードルを一つずつクリアしてから最後ステージのむし歯の治療をしていく、という流れが理想的なスタイルです。

もし、「泣き叫んでも無理矢理でも良いから治療して欲しい」というご要望がある方は他院へ通院されることをオススメします。

子供の歯の治療について

癒合歯(ゆごうし)について

癒合歯(ゆごうし)について

癒合歯は、永久歯より乳歯の方が発生率が高く、100人いれば数人に癒合歯が見られます。

主に前歯が癒合することが多く、(1)上顎AB(2)下顎BC(3)下顎ABが代表的です。

乳歯の癒合歯が見られた場合、後継永久歯(その下から生えてくる大人の歯)のうち1歯が先天欠如する可能性があります。

(1)上顎AB癒合歯:後継永久歯の先天欠如の確率65%

(2)下顎BC癒合歯:後継永久歯の先天欠如の確率73%

(3)下顎AB癒合歯:後継永久歯の先天欠如の確率16%

※Tsujino.K et al.の報告より

癒合歯が見られた場合、永久歯の先天欠如の可能性があるので、歯科医院でレントゲンを撮影してもらい、今後の起こりうる可能性を説明してもらうと安心かもしれません。

万が一、永久歯の数が少ないことがわかっても落胆する必要はありません。

下顎の前歯などは、むしろ歯の数が少ないことできれいに並ぶことがあります(結果オーライということです)。

いずれにせよ、生え代わりの時期に注意深く経過観察をしてもらうことが大切です。

中心結節について

症状

中心結節とは、主に小臼歯の噛む面の中央にできる、角のような小さな突起です。一見すると「歯の形の個性」に見えますが、この突起の中に神経が入り込んでいることがあります。噛んだ刺激で中心結節が折れると、急にしみる、噛むと痛い、何もしなくてもズキズキする、歯ぐきが腫れるなどの症状が出ることがあります。痛みがないまま神経が死んで、根の先に膿がたまるケースもあります。

好発年齢

好発するのは、永久歯の小臼歯が生えてくる小学校中学年〜高学年頃です。特に10歳前後で見つかることが多く、上下の小臼歯、なかでも下顎小臼歯にみられやすいです。

治療内容

折れる前であれば、中心結節の周囲をレジンで補強し、噛んだ時に突起へ強い力がかからないようにします。すでに折れて神経症状がある場合は、神経の処置や根管治療が必要になることがあります。歯根が未完成の若い永久歯では、できるだけ神経を守る治療が重要です。

応急処置

硬いものを噛ませないようにし、痛みがある場合は患側で噛むのを避けます。強い痛みがある場合は、年齢に合った鎮痛薬で一時的に対応します。ただし、中心結節が折れた場合は自然には治りにくいため、早めの歯科受診が必要です。

あるあるネタ

「小さい突起だから大丈夫」と思っていたら、ある日ポキッと折れて急に痛み出すのが中心結節の怖いところです。学校歯科健診で見つかることも多く、早期発見できれば“折れる前に守る”ことができます。

萌出性歯肉炎について

  • 症状

萌出性歯肉炎は、歯が生えてくる途中で、歯の周囲の歯肉に炎症が起こる状態です。歯ぐきの赤み、腫れ、痛み、出血、触ると痛い、噛みにくいなどの症状がみられます。写真のように、歯肉がぷくっと腫れて、中心部がただれたように見えることもあります。

  • 好発年齢

6歳臼歯が生えてくる6〜7歳頃、第二大臼歯が萌出する小学生〜中学生頃に多くみられます。特に奥歯は汚れがたまりやすく、炎症を起こしやすいです。

治療内容

基本的には、清掃指導と経過観察が中心です。汚れがたまっている場合は、歯科医院で洗浄・消毒を行います。炎症や痛みが強い場合には、軟膏の使用や必要に応じて投薬を検討することもあります。

応急処置

無理に触ったり、つぶしたりしないことが大切です。やわらかい歯ブラシで周囲をやさしく磨き、食べかすが残らないようにします。痛みが強い場合は、冷たい飲み物で少し楽になることがあります。必要に応じて、年齢に合った解熱鎮痛薬を使用します。

あるあるネタ

「歯が生えてきているだけなのに、保護者さんが“できものができた!”とびっくりして来院される」のは、かなりよくあります。見た目は心配になりますが、多くは一時的な炎症です。ただし、腫れや痛みが長引く場合は、歯科医院で確認が必要です。

唾石症について

症状

唾石症は、唾液腺や唾液の通り道である唾管の中に石のような硬い塊ができ、唾液の流れが悪くなる病気です。写真では、舌の裏側、唾液の出口付近に白黄色のふくらみが見られます。食事中や食後に顎の下・舌の下が腫れる、痛む、違和感がある、唾液が出にくいなどが代表的な症状です。

好発年齢

小児にもみられますが、比較的多いのは成人〜中高年です。特に顎下腺にできやすく、唾液が粘りやすい方、水分摂取が少ない方、唾液の流れが悪い方では起こりやすくなります。

治療内容

小さく出口付近にある唾石であれば、歯科・口腔外科で摘出できることがあります。奥深くにある場合や大きい場合は、画像検査で位置を確認し、口腔外科での処置が必要になります。感染や腫れが強い場合は、抗菌薬や消炎鎮痛薬を使用することもあります。

応急処置

無理につぶしたり、針などで触ったりしないことが大切です。水分をしっかり取り、口腔内を清潔に保ちます。軽い場合は、唾液腺をやさしくマッサージしたり、酸味のあるものを少量とって唾液分泌を促すことがあります。ただし、強い痛みや腫れがある場合は早めに受診が必要です。

あるあるネタ

「食事のたびに顎の下が腫れるけど、しばらくすると引くので放置していた」というケースはよくあります。患者さんは口内炎やできものと思って来院されますが、実は唾液の出口に石が詰まっていた、ということも少なくありません。

粘液嚢胞について

症状

粘液嚢胞は、唾液を出す小さな唾液腺や唾液の通り道が傷つき、唾液が粘膜の中にたまってできる“ぷくっとしたふくらみ”です。下唇の内側にできることが多く、青紫色や半透明に見えることがあります。痛みは少ないことが多いですが、噛んだり触ったりすると違和感があり、つぶれると中から粘り気のある液が出て、一時的に小さくなることがあります。ただし、また同じ場所に再発しやすいのが特徴です。

好発年齢

子どもから大人までみられますが、特に小児〜若年者に多いです。唇を噛む癖がある子、スポーツや食事中に唇を傷つけやすい子、歯並びや噛み合わせで下唇を巻き込みやすい場合に起こりやすくなります。

治療内容

小さいものは経過観察することもありますが、何度も再発する場合や大きくなって邪魔になる場合は、原因となる小唾液腺を含めて摘出します。単に表面だけをつぶしても、袋や原因の唾液腺が残ると再発しやすいため、必要に応じて口腔外科的な処置を行います。

応急処置

自分で針を刺したり、無理につぶしたりしないことが大切です。傷口から感染する可能性があります。気になっても触りすぎず、唇を噛まないように注意します。痛みや腫れが強い場合、急に大きくなった場合、何度も同じ場所にできる場合は歯科医院で確認が必要です。

あるあるネタ

「口内炎だと思って薬を塗っていたけど、全然治らない」「つぶれたから治ったと思ったら、また同じ場所に出てきた」という相談はよくあります。粘液嚢胞は痛みが少ない分、放置されがちですが、再発を繰り返す場合はきちんと診てもらうのが安心です。

子どもの口臭について

症状

子どもの口臭は、朝起きた時や空腹時、体調不良の時に強く感じることがあります。においの原因はさまざまで、歯みがき不足による歯垢、舌の汚れ、むし歯、歯肉炎、口呼吸による乾燥、鼻づまり、扁桃の汚れなどが関係します。特に「朝だけ臭う」「風邪の時だけ臭う」場合は一時的なことも多いです。

好発年齢

乳歯が生えそろう2〜3歳頃から、小学生頃まで幅広くみられます。仕上げ磨きが不十分になりやすい時期、口呼吸がある子、鼻炎やアレルギーがある子では口臭が出やすくなります。

治療内容

まずは、むし歯・歯肉炎・磨き残し・舌の汚れがないかを確認します。歯科医院では、歯みがき指導、クリーニング、必要に応じてむし歯治療を行います。鼻づまりや扁桃の問題が疑われる場合は、耳鼻科での確認が必要になることもあります。

応急処置

水分をしっかりとり、口の中を乾燥させないことが大切です。寝る前の歯みがきと仕上げ磨きを丁寧に行い、舌の表面に白い汚れがある場合は、強くこすらずやさしく清掃します。甘い飲み物や間食が多い場合は、回数を見直しましょう。

あるあるネタ

保護者さんからよくある相談が「まだ小さいのに大人みたいな口臭がするんです」というものです。実際には、むし歯よりも口呼吸・鼻づまり・磨き残しが原因のことも多いです。毎日続く、においが急に強くなった、歯ぐきが腫れている場合は歯科医院での確認がおすすめです。

子どもの歯ぎしりについて

子どもの歯ぎしりは、寝ている間に「ギリギリ」「カチカチ」と歯をこすり合わせたり、強く噛みしめたりする状態です。音が大きくて保護者さんが心配になることもあります。歯が少しすり減る、朝にあごがだるい、歯がしみる、頬の内側に噛み跡がつくこともありますが、本人は自覚していないことも多いです。

好発年齢

乳歯列が完成する2〜3歳頃から、小学生頃までよくみられます。特に、乳歯から永久歯へ生え変わる時期は、噛み合わせが変化するため歯ぎしりが起こりやすいです。成長途中の一時的な現象としてみられることも多くあります。

治療内容

多くの場合、すぐに積極的な治療はせず、歯のすり減り具合、噛み合わせ、顎関節の症状、永久歯への影響を確認しながら経過観察します。歯の摩耗が強い、痛みがある、詰め物がよく外れる、顎の症状がある場合は、必要に応じてマウスピースや噛み合わせの確認を行います。

お家でできること

まずは、寝る前にリラックスできる環境を整えることが大切です。寝る直前のスマホやゲームを控え、睡眠時間をしっかり確保しましょう。歯が痛い、あごが痛い、朝起きた時に違和感がある場合は、硬い食べ物を一時的に避け、歯科医院で確認してもらうと安心です。

あるあるネタ

「夜中にすごい音がして、歯が全部削れてしまうんじゃないかと心配です」という相談はとても多いです。実際には、子どもの歯ぎしりは成長過程で一時的にみられることも多く、すぐに異常とは限りません。ただし、歯のすり減りが強い、痛みがある、永久歯にも影響が出ている場合はチェックが必要です。

子どもの酸蝕症について(歯のヘコみ)

症状

酸蝕症とは、むし歯菌ではなく、酸によって歯の表面が溶けてしまう状態です。子どもの場合、歯の表面がツヤツヤして見えたり、前歯の先端が薄くなったり、奥歯の溝が浅くなってすり減ったように見えることがあります。進行すると、冷たいものがしみる、歯が黄色っぽく見える、歯が欠けやすいといった症状が出ることもあります。

好発年齢

乳歯や生えたばかりの永久歯は大人の歯より酸に弱いため、幼児期から小学生にかけて注意が必要です。特に、スポーツドリンク、ジュース、炭酸飲料、グミ、酸っぱいお菓子などを頻繁に口にするお子さんに多く見られます。

治療内容

軽度であれば、飲食習慣の見直し、フッ素塗布、歯みがき指導で進行を防ぎます。歯が大きくすり減っている場合や、しみる症状がある場合は、歯の表面を保護する処置や、必要に応じて詰め物で形を回復することもあります。

応急処置

酸っぱいものを食べた直後にすぐゴシゴシ磨くと、やわらかくなった歯の表面を傷つけることがあります。まずは水やお茶で口をゆすぎ、少し時間をおいてからやさしく歯みがきをしましょう。

あるあるネタ

「スポーツドリンクは体に良さそうだから大丈夫」と思われがちですが、実は毎日ダラダラ飲むと歯には大きな負担になります。水分補給は基本的にお水やお茶にして、ジュースやスポーツドリンクは“特別な時の飲み物”にするのがおすすめです。

子どもの地図状舌について

地図状舌とは

地図状舌(ちずじょうぜつ)は、舌の表面に赤く平らな斑点と白っぽい縁取りが現れ、地図のように見える状態です。医学的には「良性移動性舌炎」と呼ばれ、斑点の形や場所が数日〜数週間で変化することがあります。

症状

多くの場合、痛みなどの症状はありません。人によっては、辛いもの、酸っぱいもの、熱いものを食べたときに、舌がヒリヒリしたり、しみたりすることがあります。症状が消えたり再び現れたりするのも特徴です。

原因

はっきりとした原因は分かっていません。体質や遺伝的な要因、ストレス、アレルギー体質、乾癬などとの関連が研究されていますが、確定した原因ではありません。細菌やウイルスによる感染症ではなく、他人にうつることもありません。

治療

痛みがなければ、基本的に治療は必要ありません。通常は良性で、口腔がんとの関連もないとされています。ヒリヒリする場合は、香辛料、柑橘類、炭酸飲料、アルコールを含む洗口液など、刺激になるものを控えます。症状が強い場合には、歯科や口腔外科で含嗽薬や外用ステロイドなどを検討します。

受診した方がよいケース

斑点が移動せず同じ場所に長期間残る、硬いしこりがある、出血する、強い痛みが続く、食事が取りにくい場合は、地図状舌以外の病気との鑑別が必要です。歯科医院や口腔外科で確認してもらいましょう。

あるあるネタ

「昨日と模様が違う」「白いところが広がって病気ではないかと心配になる」という相談がよくあります。模様が移動するのは地図状舌の典型的な特徴です。変化が分かるよう、スマートフォンで定期的に撮影しておくと診断の参考になります。

Blandin–Nuhn腺粘液嚢胞について

「BlumdamNuhn嚢胞」は、おそらく正式にはBlandin–Nuhn(ブランディン・ヌーン)腺粘液嚢胞を指します。舌の先端に近い舌下面に存在する小唾液腺から生じる粘液嚢胞です。

症状・見た目

舌の裏側に、数mm〜1cm程度の柔らかい膨らみとして現れます。透明感のある水疱状、青紫色、ピンク色のポリープ状など、見た目はさまざまです。通常は痛みがありませんが、歯に当たって傷つくと出血や潰瘍を伴うことがあります。大きくなると、食事や発音の邪魔になる場合もあります。

原因

舌を噛む、下の前歯に舌を繰り返し当てるなどの刺激によって、唾液腺の導管が傷つき、唾液が周囲の組織に漏れ出すことで発生すると考えられています。舌小帯切除など、舌の手術後に生じることもあります。

厳密には、内部に上皮性の袋を持つ「真の嚢胞」ではなく、漏れた唾液を肉芽組織が取り囲んだ溢出型粘液嚢胞・偽嚢胞であることが大半です。2023年の240症例の検討では、約98%がこの溢出型でした。

好発年齢

子どもから若年者に多く、特に10〜20歳代に多い傾向があります。ただし、乳幼児や成人にも発生します。

治療

小さく自然に消失するものもありますが、破れて小さくなった後に再び膨らむケースが少なくありません。繰り返す場合や大きくなる場合は、一般的に病変と原因となったBlandin–Nuhn腺を一緒に外科的に摘出し、病理検査を行います。表面の膨らみだけを処置すると、深部に唾液腺組織が残って再発する可能性があります。

鑑別が必要な病変

舌下面の腫瘤には、血管腫、化膿性肉芽腫、乳頭腫、ガマ腫、唾液腺腫瘍などもあります。赤く出血しやすいもの、硬いもの、急速に大きくなるもの、2週間以上残るものは、歯科・口腔外科での診察が必要です。最終診断には摘出後の病理組織検査が重要です。

患者さん向けには、「舌の裏側にできる、唾液がたまった良性のふくらみ」と説明すると分かりやすい病変です。


 歯科治療が怖い方へ

不安や緊張をやわらげる「笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)」について

「歯医者さんが怖い」
「治療中に緊張してしまう」
「注射や削る音が苦手」
「子どもが泣いてしまって治療を受けられるか心配」

このようなお悩みはありませんか?

歯科治療に対して不安や恐怖心をお持ちの方は、決して少なくありません。過去に痛い思いをした経験がある方、治療中の音や振動が苦手な方、口の中に器具が入ると気分が悪くなりやすい方など、歯科医院に来るだけで緊張してしまう方もいらっしゃいます。

当院では、そのような患者さんが少しでもリラックスして治療を受けられるように、必要に応じて「笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)」を行っています。

笑気麻酔とは、鼻に専用のマスクをつけ、酸素と低濃度の笑気ガスを吸入していただくことで、治療中の不安や緊張をやわらげる方法です。正式には「笑気吸入鎮静法」と呼ばれ、歯科治療が苦手な方やお子さまの治療などで使用されることがあります。

笑気麻酔は「眠る麻酔」ではありません

笑気麻酔と聞くと、「眠っている間に治療が終わるのですか?」と思われる方もいらっしゃいますが、笑気麻酔は全身麻酔のように完全に眠る方法ではありません。

治療中も意識はあり、歯科医師やスタッフの声かけに反応できます。
ただ、気持ちがふわっと軽くなったり、緊張がやわらいだりすることで、落ち着いて治療を受けやすくなることが期待できます。

また、笑気麻酔だけで治療中の痛みを完全に取り除くものではありません。むし歯治療や抜歯など、痛みを伴う可能性がある処置では、通常どおり局所麻酔を併用します。

つまり笑気麻酔は、「痛みをゼロにする麻酔」というよりも、歯科治療に対する怖さや緊張をやわらげ、治療を受けやすい状態に近づけるためのサポート方法です。

笑気麻酔のメリット

笑気麻酔の大きなメリットは、歯科治療に対する不安や緊張をやわらげられることです。

歯科治療が怖い方の中には、治療が必要だとわかっていても、なかなか受診できない方がいらっしゃいます。むし歯がある、歯ぐきが腫れている、歯が欠けているなどの症状があっても、「怖いからもう少し様子を見よう」と先延ばしにしてしまうこともあります。

しかし、歯科治療を先延ばしにすると、症状が進行し、結果的に治療回数が増えたり、治療内容が大きくなったりすることがあります。笑気麻酔は、そのような患者さんが一歩踏み出すきっかけになることがあります。

また、治療中に身体がこわばりやすい方、心臓がドキドキしやすい方、血圧が上がりやすい方にとっても、リラックスした状態で治療を受けやすくなる点は大きなメリットです。

さらに、嘔吐反射が強い方にも有効な場合があります。
歯型を取るとき、奥歯の治療をするとき、口の中に器具が入ると「オエッ」となりやすい方は、緊張が強くなることでさらに反射が出やすくなることがあります。笑気麻酔によって緊張がやわらぐと、処置を受けやすくなる場合があります。

このような方におすすめです

笑気麻酔は、次のような方に向いています。

歯科治療に強い不安がある方、過去の治療経験がトラウマになっている方、注射が苦手な方、削る音や振動が苦手な方、治療中に緊張しやすい方、嘔吐反射が強い方、型取りが苦手な方、お子さまで歯科治療に不安がある方などです。

また、高血圧や心疾患などがあり、治療中の緊張による体調変化が心配な方にも、全身状態を確認したうえで使用を検討することがあります。

ただし、すべての患者さんに必ず使用できるわけではありません。現在の体調、持病、服用中のお薬、治療内容などを確認したうえで、歯科医師が適応を判断します。

お子さまの歯科治療にも使用できます

笑気麻酔は、お子さまの歯科治療で使用することもあります。

特に、歯科医院が初めてで緊張しているお子さま、治療に対して不安が強いお子さま、注射や器具を怖がるお子さまなどに対して、治療を受けやすくするための方法として検討します。

ただし、お子さまの場合は、鼻マスクをつけられること、鼻で呼吸できること、ある程度こちらの声かけに応じられることが大切です。泣いてしまって鼻呼吸ができない場合や、マスクを嫌がって外してしまう場合には、十分な効果が得られないことがあります。

無理に使用するのではなく、お子さまの年齢、性格、治療への協力度、治療内容を見ながら判断します。

笑気麻酔のデメリット・注意点

笑気麻酔は、不安や緊張をやわらげるために有効な方法ですが、いくつか注意点もあります。

まず、効果には個人差があります。
「とても楽に治療を受けられた」と感じる方もいれば、「少し落ち着いた程度だった」と感じる方もいます。笑気麻酔を使用しても、完全に怖さがなくなるわけではありません。

また、鼻から吸入する方法のため、鼻づまりがある方、鼻炎や副鼻腔炎がある方、口呼吸になりやすい方では、十分な効果が得られない場合があります。

まれに、気分が悪くなる、吐き気がする、頭が重い、めまいがする、眠気が出るなどの症状が出ることもあります。治療中は患者さんの様子を確認しながら行い、体調に変化があればすぐに中止します。

使用できない場合があります

次のような方は、笑気麻酔を使用できない場合や、慎重な判断が必要になる場合があります。

妊娠初期の方、鼻づまりが強い方、中耳炎など耳の病気がある方、重度の呼吸器疾患がある方、気胸の既往がある方、腸閉塞のある方、眼科手術後に眼内ガスが入っている方、ビタミンB12欠乏がある方、服用中のお薬や全身状態に注意が必要な方などです。

また、当日の体調が悪い場合、発熱がある場合、強い鼻づまりがある場合なども、使用を見合わせることがあります。

安全に治療を行うため、初めて笑気麻酔を希望される方には、事前に体調や既往歴、服用中のお薬について確認させていただきます。

治療の流れ

笑気麻酔を行う場合、まず治療前に体調を確認します。
その後、鼻に専用のマスクを装着し、酸素を吸入していただきます。慣れてきたら、少しずつ笑気ガスを混ぜていきます。

リラックスした状態になってきたことを確認してから、必要な歯科治療を開始します。治療中も意識はありますので、気分が悪い、怖い、少し休みたいなどがあれば、合図をしていただけます。

治療が終わった後は、笑気ガスを止めて酸素を吸入していただきます。しばらく休んでいただき、ふらつきや気分不快がないことを確認してから終了します。

歯科治療が苦手な方も、まずはご相談ください

歯科治療が怖いと感じることは、恥ずかしいことではありません。

「昔の治療が痛かった」
「音が苦手」
「注射が怖い」
「子どもが治療できるか心配」
「口の中に器具が入ると気持ち悪くなる」

このようなお悩みがある方は、遠慮なくご相談ください。

当院では、患者さんの不安をできるだけ減らし、安心して治療を受けていただけるように努めています。笑気麻酔は、そのための選択肢の一つです。

すべての方に使用できるわけではありませんが、歯科治療への不安が強い方にとって、治療を受けるハードルを下げる助けになることがあります。

歯科治療が怖くてなかなか通院できなかった方も、まずは一度ご相談ください。患者さんの状態やお気持ちを確認しながら、無理のない治療方法を一緒に考えていきます。

診療項目

               

アクセスマップ・診療カレンダー

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